皆さん、こんにちは。城信塾(キシンジュク)塾長の岩城(イワキ)です。
「本当に数学ができるようになる勉強法③(教科書(とワークブック)の勉強法)」からの続きです。
教科書をマスターしたら、次は基礎と応用の問題集(数ⅠAで二冊、数ⅡBで二冊)のマスターです。(中学数学は問題集こそ高校とは違いますが、基本的な勉強方法は高校数学と同じです)
私が塾講師になってから、勉強のために実際に使用した問題集をご紹介します。すべてマセマ出版社です。
・合格!数学Ⅰ・A
・合格!数学Ⅰ・A実力アップ!問題集
・合格!数学Ⅱ・B
・合格!数学Ⅱ・B実力アップ!問題集
<具体的な勉強法>→単元ごとにマスターしていく。
・「合格!数学Ⅰ・A」の一つの単元(例えば数と式)を、最初から読んでいく。例題、演習問題は読むだけで、解法を理解する。分かりにくい解答は、解答解説欄に追加の説明文をどんどん書き込む。(一回転目)
・数と式を最後まで読んだら、単元の最初に戻り、紙を用意して、例題、演習問題を書いて解いていく。解答は隠す必要なし。なるべく解答を見ずに解いてみるが、解けなければすぐに解答を見て、解答を見ながら書いていってもOK。つまり手で解答を覚える。ただし丸暗記ではなく、解法を理解しながら覚えること。単元を一回読んだだけでは完答できなくて当然なので、解けなければすぐに解答を見る。考え込んで時間を使ってはいけない。(二回転目)
・単元の最後まで来たら、また最初まで戻って、今度は解答を隠して紙に書いて解く。分からなかったら解答解説を見て覚えて、再度解答を隠して紙に解く。完答できなかったら問題の番号の横に×を付ける。(三回転目)
・単元の最後まで来たら、最初に戻り、×をつけた問題のみ紙に解く。完答できたら×の横に〇を付ける。以下、全問に〇がつくまで繰り返す。全部〇が付いたら完了。(四回転目以降)
・次に「合格!数学Ⅰ・A実力アップ!問題集」の最初の単元(数と式)に取り組む。やり方は「合格!数学Ⅰ・A」と同じ。「合格!数学Ⅰ・A実力アップ!問題集」の全問に○が付いたら、数と式の単元は完了。「合格!数学Ⅰ・A」の次の単元に進む。
・なお、「合格!数学Ⅰ・A実力アップ!問題集」の問題は、解答を読んで理解するだけでも難しいので、例えばひとつの単元に問題が20問もあると、一回読むだけで心が折れる。私は最初の5問に全部○がつくまで回転させ、○がついたあとに次の5問を回転させていました。つまり、小分けにしてマスターしていくことをお勧めします。
・こうやって単元ごとに「合格!数学Ⅰ・A」→「合格!数学Ⅰ・A実力アップ!問題集」の順番でマスターしていく。最後の単元まで終わったら数学Ⅰ・Aの一回目が完了。
・次に「合格!数学Ⅱ・B」と「合格!数学Ⅱ・B実力アップ!問題集」に取り組む。方法は上記の数Ⅰ・Aと同じ。
・数学Ⅱ・Bを最後までマスターしたら、再度「合格!数学Ⅰ・A」に戻って、上記の勉強を繰り返す。つまり上記の勉強を二回転行う。
以上です。勉強方法を文章に書くとこれだけですが、ものすごい時間がかかります。私が数学の勉強を完了するのにかかった日数のまとめ表をご参考で載せます。
なお勉強期間は2021年2月~2022年12月で、勉強時間は土日祝日関係なしで、1日平均4時間です。私は朝型ですので、朝5時から朝食をはさんで10時くらいまでほぼ毎日勉強しました。
内容 |
日数 |
教科書 数学Ⅰ(1回目) |
34 |
教科書 数学A(1回目) |
30 |
教科書 数学Ⅱ(1回目) |
38 |
教科書 数学B(1回目) |
33 |
教科書 数学Ⅰ(2回目) |
14 |
教科書 数学A(2回目) |
17 |
教科書 数学Ⅱ(2回目) |
24 |
教科書 数学B(2回目) |
13 |
教科書 数学Ⅰ(3回目) |
5 |
教科書 数学A(3回目) |
7 |
教科書 数学Ⅱ(3回目) |
21 |
教科書 数学B(3回目) |
7 |
合格!数ⅠA、実力UP!数ⅠA(1回目) |
107 |
合格!数ⅡB、実力UP!数ⅡB(1回目) |
110 |
合格!数ⅠA、実力UP!数ⅠA(2回目) |
63 |
合格!数ⅡB、実力UP!数ⅡB(2回目) |
140 |
回転数が増えるほど、マスターする時間は少なくて済みます。(合格!の数ⅡBの二回目は、勉強できなかった日が多かったため一回目より日数がかかっています)
合格!シリーズは、解説がかなり丁寧ですが、それでも解説がよくわからない時が多く、自分なりの説明をたくさん本に記入しました。そのため、解答解説欄はマーカーと書き込みでぐしゃぐしゃです。でも、繰り返したときにすぐに思い出せます。
私の場合は、教えてくれる人がいなかったので、解答が分からないときは一人で分かるまで考えました。それで時間がかかったと思います。皆さんの場合は、学校や塾で聞いて、時間を節約してください。
さて、二年近くかけて一旦マスターした数学ですが、勉強したら腕試ししたくなるものです。早速2022年度京都大学(文系)の数学入試問題を解いてみました。5問のうち3問を解きましたが・・・・1問解けました。残り2問はかなりいいところまで行きました。少なくとも手が出ないことはありません。「ああ、あのパターンだな」と推測できます。毎日コツコツと約二年勉強した結果は確実に出ました。練習は不可能を可能にします。
数学は抽象的な要素が強いので、最初の取っつきが苦労します。最初がしんどいので勉強しないと、どんどん置いていかれ、途中から追いつくのが非常に困難になります。ただし、最初の取っつきを乗り越えると、数学の問題がクイズみたいになり、解くのが楽しくなります。「そんな解き方があったのか」と感激することが多々あります。こうなれば、ほっといても自分から毎日数学を勉強するようになります。
一人で取っつきを乗り越えることができればいいのですが、一人では教科書や問題集の内容が理解できない場合が多々あり、独力での勉強は非常に困難です。
こんな時、自分が分からないことを分かるまで教えてくれる人がいたら、数学を理解できるようになり、成績もアップします。城信塾は、あなたが最初の取っつきを乗り越える後押しをして、あなたの数学の成績をぐんとアップさせます。
次回に続きます。
2022年12月18日 8:16 AM « 本当に数学ができるようになる勉強法③(教科書(とワークブック)の勉強法) 本当に数学ができるようになる勉強法⑤(基礎と応用の問題集その2) »